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セルジェンテック社は、遺伝的に酵素や機能タンパク質の欠損症の治療に向けて、治療タンパク質遺伝子を導入した遺伝子治療用脂肪細胞医薬品の実用化開発を行っています。

疾病治療タンパク質を供給する遺伝子治療用脂肪細胞プロジェクト構想

<図>疾病治療タンパク質を供給する遺伝子治療用脂肪細胞プロジェクト構想

1.家族性LCAT欠損症の治療に貢献 2.希少疾病へ新たな治療法の提供を目指して 3.生活習慣病への展開 4.将来の実用化構想

1.家族性LCAT欠損症の治療に貢献、現在、臨床の場で評価中です

家族性LCAT欠損症は、善玉コレステロールを増やすLCATという酵素が遺伝的に欠損した疾患です。眼や腎臓に障害を来たす希少疾病で、現在世界的に治療法は皆無です。家族性LCAT欠損症に対するLCATの安定・長期持続補給を可能とするLCAT遺伝子導入脂肪細胞医薬品の開発を進めており、共同研究機関の千葉大学より臨床研究の実施申請が厚生労働省へ2010年になされており、2013年5月に厚生労働省より実施に関する妥当性の承認が得られました。また2014年11月施行された再生医療等安全性確保法との適合性が確認され、2016年8月第一種再生医療臨床研究「家族性LCAT欠損症へのLCAT遺伝子導入脂肪細胞による再生医療臨床研究」の実施が承認され、現在千葉大学にて臨床研究が実施されています。そして今年2月、に患者さん自身の脂肪細胞を使った再生医療・遺伝子治療法を世界で初めて実施し、6か月間の観察を経て、安全性および脂質代謝の改善が報告されました。

2.希少疾病へ新たな治療法の提供を目指して

先天的に酵素や機能タンパク質が欠損しているために発病する難病と闘っている多くの患者様とその家族がおられます。セルジェンテック社は、遺伝子治療用脂肪細胞の技術の応用によって、家族性LCAT欠損症をはじめライソゾーム病や血友病など多くの希少疾病且つ難治性疾患に新たな治療を提供するため研究開発を進めております。ライソゾーム病(ファブリー病)と血友病B治療用の遺伝子導入脂肪細胞の医薬品開発については、独立行政法人科学技術振興機構(Japan Science and Technology Agency)からの委託事業として研究開発を行い、実現可能性を確認しました。

3.生活習慣病への展開

インスリン分泌不全に加え、様々な要因で血糖コントロールが十分になされない糖尿病患者のためにインスリン分泌量を確保する治療が望まれています。セルジェンテック社は、遺伝子治療用脂肪細胞の技術の応用によって、重症糖尿病新たなインスリン補充治療を提供するため研究開発を進めております。

4.将来の実用化構想

動脈硬化性疾患、がん疾患、退行性変性神経疾患は、その発症や進展を抑制する機能を持つ生体内タンパク質の報告がなされています。セルジェンテック社は、遺伝子治療用脂肪細胞の技術の応用によって、疾病の発症進展の危険を抑制するタンパク質を安定的/長期持続的にそのタンパク質を補給し、多くの難治性疾患患者様のQoLに貢献するため開発をさらなる開発を進めます。